本コラムは、GPUを活用したCGやAIに関する研究・最新技術について、第一線でご活躍されている方々にご協力いただき執筆いただきます。
2020年4月からスタートしました。2ヶ月に1回のペースで掲載予定です。 知識の向上や業務にお役立ていただけましたら嬉しいかぎりです。 |
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AlphaGo とその後
北岡 伸也
Dwango Media Village
Dwango Media Village
MuZero の構成
2020年12月
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Google DeepMindによって開発されたコンピューター囲碁プログラムであるAlphaGo(アルファ碁)が、2016年3月のイベントで人間を超える強さを示したことは、大きな衝撃を持って世界に伝えられ、人工知能技術に注目をあつめる契機となりました。
しかし、AlphaGoに関連する技術が、そこから現在に至るまでにどのような進展をとげてきているかについて、よく知っている非専門家の方はそう多くないのではないでしょうか。 |
CUDAを用いたシンプルなパストレーシング
岩崎 慶
和歌山大学システム工学部 准教授、プロメテックCGリサーチ 研究員
和歌山大学システム工学部 准教授、プロメテックCGリサーチ 研究員
カーネル関数renderの実行例
(すべて光沢反射として生成した画像) 2020年10月
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近年では、NVIDIAの RTX Technology や Microsoftの DirectX Ray Tracing など、GPUを用いた高速なレイトレーシングが実装・開発されており、次世代の3Dグラフィクス技術として注目を浴びています。
本稿では、物体を球のみに限定し、NVIDIAの並列プログラミングモデルであるCUDAを用いて、画像を生成する手法について解説します。 |
流体シミュレーションの応用
土橋 宜典
北海道大学 大学院情報科学研究院 教授、プロメテックCGリサーチ 副所長
北海道大学 大学院情報科学研究院 教授、プロメテックCGリサーチ 副所長
風切り音の数値解析
2020年08月
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CGを用いてリアルな映像を生成するためには、色と動きをリアルに再現しなければなりません。
前回は色の計算方法に関して紹介しました。本稿では、もう一つの要素である動きについて私たちの研究を紹介します。 表題にもあるとおり、私たちは流体シミュレーションを応用した映像生成手法について研究しています。 流体の動きは複雑で、シミュレーションの難易度も高いものですが、CGによって流体を再現できれば迫力のある映像表現を実現できます。 |
GPUを用いた高速レンダリング
土橋 宜典
北海道大学 大学院情報科学研究院 教授、プロメテックCGリサーチ 副所長
北海道大学 大学院情報科学研究院 教授、プロメテックCGリサーチ 副所長
GPUを利用した散乱光の計算原理
2020年06月
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CGはリアルな画像を生成することを軸として発展してきました。
レイトレーシング法やラジオシティ法は代表的な二大手法と言えるでしょう。 しかし、画像のリアリズムが向上するにつれて計算時間は指数関数的に増加していきました。 そこで脚光を浴びたのがGPUです。 当初はGPUとは呼ばず、グラフィックスハードウェアと呼ばれていました。 |
GPUを基盤としたCG/AIの技術進化
西田 友是
東京大学 名誉教授、プロメテックCGリサーチ 所長
東京大学 名誉教授、プロメテックCGリサーチ 所長
2020年04月
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最近のIT業界では、人工知能(AI)、コンピュータグラフィック(CG), 仮想現実(VR)、ビッグデータ、IoT、人型ロボット、ディープラーニング、スーパーコンピュータ、クラウドコンピューティングなどのキーテクノロジーが注目されています。
特にAIは、大学生や産業界で重要さが増してきており、AI教育を受けていれば給与がいいとか、起業ができるなど話題に尽きないこの頃です。 AIとCG研究はともに1960年初頭に始まりました。 |
著者紹介
東京大学名誉教授、プロメテックCGリサーチ所長、1973年広島大学工学研究科修了、同年マツダ入社。1979年から福山大学電子電気工学科講師、1988年から1年間米国Brigham Young大学客員研究員、1990年から福山大学教授。1998年10月から東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻教授。1999年から新領域創成科学研究科複雑理工学専攻教授。2013年から修道大学教授、また同年に民間の研究所(当時UEIリサーチ、現プロメテックCGリサーチ)を設立し研究所長。
日本におけるCG研究のパイオニアであり、3次元物体のリアルな表現法、照明シミュレーション、景観予測、自由曲面の表示等の研究に従事。1987年情報処理学会から山下記念研究賞受賞(CG分野で初)、2005年ACM SIGGRAPHからSteven A. Coons Award受賞、2017年ASIA GRAPHICSからLifetime Achievement Award, 同年紫綬褒章を受章、2018年ACM SIGGRAPH academyの初代会員への選出。2006年画像電子学会において「西田賞」(国内の優れたCG論文に授与)が創設された。 |