Meta(Facebook)は、今週、スパコンを開発していることを明らかにした。 最大性能は5 Exaflopsで世界最速のマシンとなる。 Metaが独自でスパコンを開発するのは、AIとメタバースの開発で、大量の演算処理が必要になるため。 AI開発ではアルゴリズムの規模が巨大化し、その教育には高速プロセッサが必須となる。 メタバースはAIと密接に関連し、3D仮想社会を生成するには、高精度なコンピュータビジョンが求められる。 スパコンの概要Metaは、スパコンを「AI Research SuperCluster(RSC)」(上の写真)と呼び、AI研究のための高速計算機と位置付ける。 今年中旬の完成を予定しており、演算性能はExaflopsを超える。(Exaflopsとは1秒間に10の18乗(10^18)の演算を実行する性能。) 現在、最速のマシンは442 Petaflops (0.442 Exaflops)で、ついにスパコンがExaの領域に入ることになる。 研究テーマ スパコンは、名前が示しているように、AI研究で使われる。 Metaは、自然言語解析(Natural Language Processing)やコンピュータビジョン(Computer Vision)の開発をスパコンで実行する。 これらAIモデルはアルゴリズムが巨大化し、その教育で大規模な演算が発生する。パラメータの数が1兆個を超え、もはや、スパコン無しにはAIを開発することができない。 自然言語解析:有害コンテンツを検知 自然言語解析はソーシャルネットワークの有害情報(Harmful Contents)を検知するために使われる。 FacebookやInstagramで、フェイクニュースやヘイトスピーチが拡散し、社会問題となっている。 今では、ワクチンに関する偽情報が拡散し(下の写真)、ワクチン忌避者が増えている要因とされる。 これら有害情報をAIで正確に検知する技術は確立されておらず、ソーシャルネットワークの責任が厳しく問われている。 Few-Shot Learning AIが有害情報を正確に検知できない理由は、教育データが不足しているため。アルゴリズムを教育するには、大量のデータを必要とするが、有害情報に関するデータは少ない。 例えば、ワクチンに関する偽情報は、少ないだけでなく、その内容は短期間で移り変わる。 このため、Metaは少ない事例でAIを教育する「Few-Shot Learning」という技法を開発している。 このモデルで判定精度を上げるためには、アルゴリズムのサイズを大きくする必要があり、AIが巨大になる。 大規模なモデルを教育するためにスパコンが必須のインフラとなる。 コンピュータビジョン:メタバースの開発 次世代プラットフォームであるメタバースを開発するために、スパコンが必要となる。 メタバースは3D仮想社会で、利用者はアバターを介し、オブジェクトとインタラクションする(下の写真)。 メタバースにアクセスするためにAR・VR・MRグラスが使われ、デバイスに仮想社会が生成される。 高品質な仮想社会を生成するためにコンピュータビジョンが重要な役割を果たし、この開発でスパコンが必須となる。 システム構成 スパコンのプロセッサにはNVIDIAのAIシステム「NVIDIA DGX A100」(下の写真)が使われる。 このシステムはNVIDIAの最新プロセッサ「A100」を8台搭載した構成で(①の部分)、高速ネットワーク「InfiniBand」で通信する。 スパコンは16,000台のA100を搭載し、最大性能は5 exaflopsとなる。 スパコンはDGXを連結したクラスタ構成で、AI Research SuperClusterと呼ばれる。 巨大テックがAIスパコンを開発 アルゴリズムが巨大化の道をたどり、AI開発ではスパコンが必須の計算環境となる。
Googleは大規模アルゴリズムの開発でAIクラスター「Cloud TPU」を使っている。 Microsoftは独自でAIスパコンを開発し、大規模言語モデルを開発している。 これからは、メタバースの開発で高速プロセッサが必須となり、スパコンの用途が拡大することになる。 Meta(Facebook)は、NFT市場に参入し、メタバースでデジタルアセットを販売することを計画している。 NFTとはNon-Fungible Tokenの略で、デジタルアセットなどモノの所有権を示す証文(Token)となる。簡単に複製できるデジタルアセットにNFTを付加し、ブロックチェインで商取引を実行する。 デジタルアートが破格の価格で取引され、NFT市場がにわかに注目を集めている。 MetaのNFT計画これは Financial Times が報道したもので、MetaはNTF市場に参入し、ここでコレクタブルを販売することを計画している。具体的には、Meta配下のFacebookとInstagramは、利用者のプロフィールにNFTを掲載する機能を搭載する。また、利用者が、これらソーシャルメディアで、NFTを生成することもできる。 更に、MetaはNFTのマーケットプレイスをオープンし、ここでNFTの売買を行う。実際に、Metaが発表したメタバースには、NFTを購買するシーンがあり(上の写真)、最終的には仮想社会でデジタルアセットの販売で使われる。 NFTとはそもそもNFTとは、ブロックチェインで構成されるトークンで、デジタルアセットなどの所有権を示す証文となる。NFTのデータは、ブロックチェインの分散データベースで安全に管理される。 現在、NFTで使われるブロックチェインは「Ethereum」が殆どで、事実上の業界標準となっている。NFTは、Ethereumのスマート契約機能「Smart Contracts」を使い、インテリジェントに処理を実行する。事前に設定されたルール(契約)に基づき、人間の介在無しに、ソフトウェアが売買のトランザクションを実行する。 NFTにより、デジタルアセットの所有権が証明され、デジタルアセットの売買をクラウド上で実行できる。(厳密には、NFTはトークンであるが、今では、NFTが付与されたデジタルアセットもNFTと呼んでいる。) NFTマーケットプレイスNFTの市場規模は400億ドルといわれ、その規模が急拡大している。 NFTはマーケットプレイスというわれるサイトで売買される。この市場のリーダーは、ニューヨークに拠点を置く新興企業OpenSeaで、NFTブームで急成長している。 OpenSeaは、オンラインサイトでNFTを生成する機能を提供しており、クリエータはここでデジタルファイルをNTFに変換する。 生成したデジタルアセットをマーケットプレイスに掲載して販売する。このサイトには、デジタルアートやコレクタブルなど、幅広いNFTが掲載されている。 OpenSeaはEthereumで構成されたシステムで、売買は暗号通貨「ETH(Ethereum)」などで実行される。(下の写真、OpenSeaに掲載されているデジタルアート、希望価格は2 ETH (5,456.42ドル)で、オークション方式で販売されている。) NFTの生成方法NFTは誰でも簡単に制作することができる。 OpenSeaのケースでは、作成画面の指示に沿ってデータを入力していくと、NFTを生成できる。イメージやビデオやオーディオなどをNFTに変換することができる。これらデジタルファイルをアップロードして、NFTに変換するプロセスとなる。 この処理は「Mint」といわれ、デジタルファイルに所有者を証明するトークンを生成する作業となる。生成されたトークンはブロックチェインに安全に保管される。 Mintのプロセスは有料で、利用者は処理費用「Gas Fee」を支払う。生成したNFTをマーケットプレイスで販売するが、作品が売れると手数料を支払う構造となる。 デジタルアートが高値で売れる デジタルアートが高値で売れ、NFTブームが続いている。 先月、NFTマーケットプレイスNifty Gatewayで、デジタルアートが91,806,519ドル(約104億円)で販売された。 これはPakが制作した「Merge」という作品で(下の写真)、コンピュータで制作され、デジタルファイルとして売られた。 ファイルには証明書NFTが添付され、これがアートの所有権を示す。(「Merge」は312,686のユニットから構成され、28,983人が購入した。一つのデジタルアートが312,686のNFTで構成されるという特異な構成。 作品が転売されるごとにトークンがマージ(Merge)し、その数が減り、作品の価値が上がると説明している。) NFT市場の危険性今では、アートやコレクタブルや写真などがNFTで販売され、デジタルアセットが投資の対象となっている。
株式取引とは異なり、NFTへの法規制は無く、トランザクションで詐欺や不正行為が発生しているのも事実である。 生まれたての技術で、新しいビジネスモデルが市場で試されている段階で、NFT購入には高度な判断が求められる。 メタバースで都市開発が始まった(下の写真)。 メタバースとは、インターネットに構築された3D仮想社会で、ここに現実社会のように街が生まれている。メタバースで土地を購入し、施設を建設し、ビジネスを興す。テーマパークを建設しアドベンチャーゲームを始める。音楽ホールを造るとコンサートを開催できる。 現実社会のデジタルツインともいえる仮想都市で、ビジネスが始まり、メタバースの経済構想が見えてきた。 仮想都市の開発3D仮想空間で都市開発を手掛けているのは Sandbox という新興企業で、メタバースで新しい事業モデルを生み出している。 Sandboxは、仮想社会のゲームを通して、メタバースを開発する手法を取る。個人や企業は、仮想社会でゲームやデジタルアセットを開発し、これらを販売することで収益を上げるモデルとなる。 メガシティメタバースに大都市「Megacities」が建設され、企業や著名人や個人が土地を購入し、事業を始めている。 Sandbox にログインしてマップを見ると、メガシティの見取り図が示される(下の写真)。 土地は区画で仕切られ、その大きさは96×96フィートとなる。 この区画を単一、または、複数購入することができる。大地主はアイコンで示されている。 2021年には、12,000区画の土地が販売され、累計で8,000万ドルの売り上げとなっている。Sandbox全体では、166,464区画整備され、累計で5億ドルの資産を保有していることになる。 自宅を建設土地を購入すると、ここに自宅を建てて、生活することができる。家屋のデザインを決め、提供されているツールで建物を建設する(下の写真)。 屋内には、家具や調度品を配置し、生活できる環境を整える。現実社会と同じように、不動産が値上がりすれば、売って利益を得ることができる。また、著名人の住宅の近くに土地を買えば、値上がりする可能性が高いとも言われる。 事業モデル人気ラッパーのスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)は、メタバースに土地を買い(一つ上上の写真、中央部)、ここに大邸宅を建設した(下の写真)。 庭には広いプールがあり、愛用しているクルマが駐車されている。ここに友人を集めてパーティーを開くことができる。 また、コンサート会場としてライブイベントを開催できる。実際に、スヌープ・ドッグはライブイベントを開催する予定で、そのチケット「Private Party Pass」の販売を開始した。また、スヌープ・ドッグのアバターや、愛用しているクラッシックカーは、デジタルアセットとして販売されている。 このように、メタバースでは、土地への投資、イベントの開催、デジタルアセットの販売で、事業を運営する。 メタバース開発ツール購買した土地に建物を建設し、ビジネスを興すためには、Sandboxが提供しているツールを利用する。 これは、「VoxEdit」と「Game Maker」と呼ばれ、コーディングすることなく、オブジェクトを生成することができる。エンジニアでなくても誰でも使える点に特徴がある。 デジタルアセットの開発 VoxEditはデジタルアセット「ASSET」を生成するツール(下の写真)。 デジタルアセットとは、仮想のオブジェクトで、アバターや衣服などが含まれる。具体的には、ASSETは4つのクラスから構成され、 ・Entity (人間や動物などのキャラクタ) ・Equipment (ゲームで使う刀などの武器) ・Wearable (シャツやジーンズなどの衣服) ・Art (アートワークなどの装飾品) となる。 生成したアセットはNFT(Non-Fungible Token)というトークンに変換される。 NFTとはコンテンツの所有者を証明するトークンで、コンテンツの所有権を示す証文となる。 これにより、コンテンツの取引が可能となり、メタバースでNFT取引がブームとなっている。NFTに変換されたデジタルアセットは、Sandboxのマーケット「Marketplace」で取引される。 ゲームの開発Game Makerはメタバースで様々なアクティビティ「Experiences」を生成するツール(下の写真)。 アクティビティの中心がゲームで、Game Makerは生成したASSETを使ってゲームを作成する。また、ゲームの他に、NFTを販売するギャラリー「NFT Gallery」や、住民が集う施設「Social Hub」を作成するためにも利用する。また、自宅を建設するときもGame Makerを使う。 ゲームの種類既に多くのゲームが開発されプレーされている(下の写真)。 ゲームは二種類に分類され、アドベンチャーゲーム「Action Adventure」とパズルゲーム「Puzzle Games」となる。前者は敵と戦いながら目的を達するゲームで、後者はパズルを解きながら謎を解明するゲーム。これらのゲームは無料でプレーできるが、ゲーム内でデジタルアセットを購買するモデルとなる。 デジタルアセットの販売デジタルアセットの販売サイト「Marketplaces」には、数多くのNFTが掲載され、取引されている。これらはVoxEditで生成されたもので、人気キャラクターやグッズを中心に売買されている。 メタバース向けのデジタルアセットを開発しているLululandは、ゲーム内で使うWearablesを販売している。白色のスニーカー「White Angel」は777.00 SANDで販売されている。ドルに換算すると$3,760.68となる。「SAND」とはSandboxが開発した固有の暗号通貨で、今日の交換レートは1 SAND = 4.81ドルとなる。 クリエーター経済これらのゲームやデジタルアセットは Sandbox が提供するツールで開発された。ツールはNoCode(ノーコード開発プラットフォーム)で、プログラミングの知識なしに、誰でも簡単に使える仕様となっている。このため、クリエーターやデザイナーやアーティストなどが(下の写真)、これらのツールを使ってゲームを開発し、デジタルアセットを生成している。 クリエーターたちはメタバースで事業を興し、収入を得る手段を得た。これは、クリエーター経済「Creator Economy」と呼ばれ、メタバースの新しい経済構想として注目されている。 Sandboxのシステム構成Sandboxは、ブロックチェイン「Ethereum」に構築された仮想社会。 このプラットフォームで、土地やデジタルアセットが売買され、ゲームがプレーされる構造となる。 「SAND」はSandboxが開発した暗号通貨で、メタバース内での決済で使われる。「LAND」はメタバースの一部で、「ASSET」はユーザが生成したオブジェクトで、「GAME」はこれを組み合わせたものとなる。 これらはEthereumで稼働するトークンで、Sandboxはブロックチェインを基盤とするシステムと位置付けられる。現在のSandboxはアルファ版で、2022年第一四半期に正式製品が公開される。 ハイプかリアルかメタバースで土地が高値で取引され、アートギャラリーでNFTの販売が好調である。
インターネットにメタバース経済圏が出現し、新しいビジネスが続々と立ち上がっている。ベンチャーキャピタルは強気の姿勢で投資を進めている。 一方、ウォールストリートは、成り行きをウォッチしているが、慎重なポジションを取っている。メタバースはハイプで終わるのか、それとも、巨大ビジネスとして開花するのか、2022年は節目の年となる。 メタバースで不動産投資が過熱している。メタバースとは、インターネットに構築された3D仮想社会で、ここで現実社会のように土地が売買されている。 購買した土地に施設が建設され、街が生まれる。値上がりする前に土地を購入する動きが顕著で、仮想都市で不動産取引がブームとなっている。 ただし、メタバースでの土地取引は経験したことのないビジネスモデルで、投資には幅広い視点からの判断が必要となる。 メタバースで不動産投資 メタバースとは、インターネットに構築された3D仮想社会で、ここに人々が集い交流する。 この仮想社会で都市開発が始まった。まだ、多くの土地は更地で、ここに商業施設やイベント会場が建設され、街が生まれている。 いまここに土地を買っておけば、ビルが建設され(上の写真)、企業が入居し、賃貸収入を得ることができる、という目論見がある。また、将来、土地を高値で売ることもできる。このような背景から、メタバースの不動産投資に注目が集まっている。 メタバースの不動産会社 メタバースで土地を購入するには、”不動産会社”を介することになる。 いま、土地ブームで”不動産会社”の数が増えているが、その代表はDecentraland。同社はアルゼンチンの新興企業で、現在は、カナダのToken.comが買収し、傘下で事業を継続している。 Decentralandは、インターネット上に仮想社会を構築し、ここで不動産を売買するサービスを提供している。また、仮想社会で都市開発を進め、デベロッパーとしての機能も有している。 メタバースを歩いてみると 実際に、開発が始まった街を歩いてみると、殆どが空き地で、その一角に施設が建設され、賑わいを見せている。 Decentralandの仮想都市は3Dゲームを彷彿させるグラフィックスで描写される。 利用者はアバターとなり仮想都市を訪問する。市街地の中心部は「Genesis Plaza」と呼ばれ、ここに商業施設やイベント会場などがある(下の写真)。 店舗や施設でデジタルグッズを購入することができる。また、他のアバターと会話することもできる。 サザビーズが店舗を構えるDecentralandの仮想都市に大手企業が進出を始めた。 イギリスのオークションハウス「サザビーズ(Sotheby’s)」はDecentralandに仮想店舗を設け事業を開始した(下の写真)。 これはロンドンの店舗のデジタルツインで、外観だけでなく内部構造もリアル店舗の複製になっている。仮想店舗はデジタルアートを中心に作品を販売している。 実際に、サザビーズ店舗で開催されたイベント「Natively Digital」が仮想店舗にライブで配信された。 土地の購入 メタバースで土地を購入するには、”不動産会社”であるDecentralandを介すことになる。 土地の基本ユニットはパーセル「Parcel」で、これが購買単位となる(下の写真、最小のマス目)。 購入済みの土地は水色で示され、灰色の部分が購入可能な物件となる。 支払いは暗号通貨「MANA」を使って決済される。また、土地はデジタルグッズであり、その所有権はNon-Fungible Tokens(NFT)で規定される。 現実社会で土地を購入すると、売買契約を結び、不動産の登記をするが、メタバースではこのプロセスがNFTで実行される。 土地の価格は場所により決まり、下記のParcel(赤色の四角)の購買価格は$10,290ドル(日本円 約110万円)。 Parcelの大きさは16 x 16 メートルで、1平方メートル当たり$40.20となる。 土地購買の仕組み Decentralandは土地をブロックチェイン上に構成されるトークンと位置付ける。 企業や消費者は、ここで土地というトークン「LAND」を購入する。 土地はパーセル「Parcel」という単位で構成され、これが最小区画となる。複数の区画を纏めて購入し、これらをマージして私有地というトークン「Estate」を作ることもできる。 決済はDecentralandが開発した独自の暗号通貨「MANA」で行われる。 Decentralandのシステム構造 Decentralandはブロックチェイン「Ethereum」で構築された仮想社会で、ここで土地売買や事業活動を行う。 このプラットフォームで、土地を購入し、建物などを建設する。また、建設した店舗でデジタル商品を販売することもできる(下の写真、スポーツカー販売の事例)。 更に、独自のアプリケーションを開発し、新しい事業を展開することも可能となる。 トークンの種類 Decentralandは土地取引で三つのトークンを運用する:
トークンの中でLANDとEstateはNon-Fungible Token(NFT)で、これがデジタルアセットを所有している保証書となる。また、MANAはFungible Tokenで、暗号通貨として対等に交換することができる。 スマートコントラクト 土地やグッズの売買は、Ethereumのスマートコントラクト「Smart Contract」で規定される。 これはEthereumのアプリケーションで、取引の手順を規定し、売買契約や所有権を規定する。 更に、プラットフォームは、特定の団体で管理されるのではなく、利用者が共同で管理する仕組みとなる。 これは「DAO(Decentralized Autonomous Organization)」と呼ばれ、Decentralandは分散構造の自立型プラットフォームと区分される。 注意事項Decentralandを訪ねてみると、ここは3D仮想社会で、15年ほど前にブームになった「Second Life」を思い出す。
インターフェイスは似ているが、Decentralandはブロックチェイン基板上のサービスで、システム構造が根本的に異なる。 ここで、NFTなどトークンをベースとする商取引が始まり、新しい市場が生まれると期待されている。 特に、コロナの感染拡大で在宅勤務が続く中、交流の場としてメタバースが注目されている。(上の写真、今年のニューイヤーのカウントダウンは、Decentralandの仮想タイムズスクエアで開催された。) ただし、メタバースでの土地取引は誰もが初めての経験で、実際に購入する際は、先進事例を参考に、ビジネスモデルを理解しながら進める必要がある。 |